函館ハリストス正教会

正教会読み物 ~ 感謝について

正教会において「世界の大教師」と呼ばれる聖師父、聖金口イオアンは、「感謝」について次のように語っている。

主・神は、私たちの(たましい)の救いのために、多くの配慮をなさっているのだが、必ずしもその全ての(おもんばか)りが、私たち人間に明かされているわけではない。またその全てを人間が理解できるわけでもない。従って、私たちは自分に理解できることや自分が認識していることに対して主・神に感謝するだけでなく、自分が理解できないことや自分が認識していないことに対しても主・神に感謝すべきである。

全てのことにおいて忍耐強くあり、常に喜び、絶えず祈り、そして全てのことに感謝しなさいと聖書に記されている。簡単なことではないが、私たちは自分の心をこのように育てなければならない。

もし私たちが一般に幸福と言われる事柄に対して主・神に感謝するのであれば、これは容易なことである。しかし、一般に不幸と言われる事柄に対して主・神に感謝できる人は真の智者である。なぜならば、これによって彼は主・神に喜ばれる者となり、罠を仕掛けた悪魔を退け、彼にとってこの不幸は何の意味もなさないことを証明したからである。

もし、悪魔の誘いに敗けて、絶望に陥るのであれば、彼は自分の智恵を遥かに超える「主・神における平安」を失うことになる。

くじけてはならない。主・神に与えらえた物質的な賜物、聖神°的な賜物、暫時の賜物、永遠の賜物、全てに対して主・神に感謝しよう。その感謝は主・神にとって必要なのではなく、あなたの霊の救いのために必要なのだから。

   〔函館ハリストス正教会報2011年8月・9月号より〕

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