函館ハリストス正教会

正教会読み物 ~ 函館復活聖堂100年記念

100年記念の意義を思う

2011(平成23)年に「聖ニコライ渡来150年記念」行事を終えた時点で、次の記念行事は2016(平成28)年の「聖堂100年記念」になると覚悟していた。

100年は「一世紀」ともいう。旧約時代には、50年を一区切りとする習慣があったから、50年サイクルが二回で100年となる。しかし、具体的に今、私たち函館正教会にとってこの聖堂の「100年」を祝う意義は何だろうか。この問いは、6月26日(日)の記念行事当日まで、いつも心の片隅に存在した。

そしてこの問いに対する答えが解かったと感じたのは、記念行事当日の聖体礼儀の最中だった。

「この聖堂の建立者、および既に眠りしことごとくの父祖兄弟」を記憶した時、聖ニコライ、セルギイ府主教、アナスタシヤ姉、そしてこの教会で奉職し、祈った先人たちへの想いが、日頃とは全く違う熱さをもって胸に込み上げてきた。

同時に、今この聖堂で祈っている私たちも、主・神の創られた「時」の中に、その一コマとして置かれている存在であることを感じた。

「時」の節目を記念するということは、「時と歳とを己の権内に置き給いし万物の造成主」への感謝の気持ちを畏敬の念を以って表すことだと思った。私たちの人生において、このような瞬間を持つのは大切なことなのだ。

 

これから新たな100年に向って一歩を踏み出す私たちであるが、その前にひととき歩みを止め、過ぎ去りし100年に対して主・神と先人に然るべき感謝の気持ちを表すことができたことは本当に良かったと、100年記念行事を終えて今、心の底からそう思う。この100年記念行事は、丁度100年目にここに居合わせた私たちが行うべき勤めだったのだと。

今回の100年記念行事をこのように盛大に、多くの方々と共に祝うことができたことに対し、教区セラフィム大主教座下、教区諸教会の神品教役者信徒の方々、来賓の方々に篤く御礼申し上げたい。

 

(函館ハリストス正教会
管轄司祭ニコライ・ドミートリエフ)

(函館ハリストス正教会正教会報2016年8月・9月【聖堂100年記念号】より)

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